２６日午後６時１５分ごろ、少年が千葉県警君津署に「おじいちゃんとおばあちゃんを殺した」と出頭した。同署員が、少年の供述通り同県君津市杢師（もくし）の民家で頭などから血を流して倒れている６０代とみられる男女を発見した。２人ともその場で死亡が確認された。

　調べに対し、少年は２人の孫で、君津市に住む１７歳の県立高校２年と話している。同署は殺人容疑で逮捕状請求の手続きに入っており、容疑が固まり次第、逮捕する。

　同署によると、男性は２階建て住宅の１階玄関近くの部屋であおむけに、女性は２階でうつぶせに倒れていた。ともにパジャマ姿で後頭部などに鈍器で複数回殴られたような痕があった。死後数日たっているとみられる。

　２階からつるはし、１階から金づち、ナイフが見つかり、いずれも血痕が付いていた。少年は同市内の別の場所で母親と暮らしていたといい、うなだれながら調べに応じているという。

　現場はＪＲ君津駅から南東に約２キロの閑静な住宅街。近くに住む自営業の男性（６１）によると、少年は普段はおとなしい感じで、祖父母が車で少年を送り迎えするなど仲良く見えたという。少年宅の近所に住む人は「土日に祖父母の家に行っていたようだ」。中学の同級生だった女子高校生は「少年は小学校で水泳、中学では剣道をやっていた」と話した。