2016
菅義偉官房長官は25日の記者会見で、ハリス米太平洋軍司令官が下院軍事委員会の公聴会で、中国による南シナ海の軍事拠点化を抑止するため、人工島の近くに軍艦などを派遣する「航行の自由作戦」を強化する方針を示したことに関し、「自由作戦の強化について米側が発言したことを歓迎したい」と述べた。
また、ハリス氏が日本や豪州など同盟国との連帯を固め、各国に対しても南シナ海での活動を促すことに言及した点について、菅氏は「開かれた自由で平和な海を守るため、国際社会が連携して対応することが大事だ」と語った。
2016
共産党の志位和夫委員長は25日の記者会見で、同党を含む野党5党が夏の参院選での共闘の旗印にしている安全保障関連法廃止に対し、「廃止するべきでない」との回答が多かった共同通信の世論調査結果について、「ああいう通し方に対する批判的な立場は多数ではないか。廃止すべきかという設問では、そういう答えもあったということではないか」と独自の見解を示した。
共同通信が2月20、21両日に行った世論調査では、安保関連法について「廃止するべきではない」が47.0%で、「廃止するべきだ」の38.1%を上回った。
こうした結果をよそに、志位氏は会見で「5野党の党首会談で画期的な合意が行われ、情勢の前向きの大激動を今作り出しつつある。私たちのもとにも大変多くの方々からの歓迎と激励と期待が寄せられている」と強調。さらに安保関連法廃止以外の連携についても「できるだけ多面的な一致が得られればと思う」と意欲を示した。具体的には、消費税増税、雇用、原発、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)、沖縄の米軍飛行場移設問題、憲法改正を挙げた。
民主党と維新の党の合流については「立ち入ったコメントは控えたいが、野党5党首会談の合意に基づき野党共闘がさらに前進することを願っている」と述べた。
民主、維新両党は他の野党や無所属議員にも参加を呼び掛ける意向だが、志位氏は「合流は考えられない。向こうも考えていないと思う」と指摘。共産党の党名変更についても「全く変えるつもりはない。私たちの歴史、理念、理想を刻んだ名前なので、大事に使っていきたい」と語った。
2016
自民党の稲田朋美政調会長は25日の記者会見で、民主党が維新の党を吸収合併する形で3月中の新党結成を目指していることについて、「維新の党の松野頼久代表も、かつて民主党を離党するときに除名された。また元の党に復縁して一体何をするのか。(民主党は)除名した人と、復縁をして一体何がやりたいのか」と批判した。
その上で、「しっかりと国民に説明することが必要だ。それをやらないとさらに政治に対する不信が高まる」と指摘した。
2016
大阪市北区芝田の阪急梅田駅西側の交差点付近で25日、乗用車が歩道に乗り上げて通行人の男女10人をはねた事故で、大阪府警は同日、歩行者の50代の男性に続き、病院に搬送され心肺停止の状態となっていた乗用車の運転手とみられる50代の男性が死亡したと明らかにした。この事故の死亡者は2人となった。
事故ではほかに歩行者の20代女性が心肺停止の状態で病院に搬送され、ほかに歩行者8人が重軽傷を負った。
2016
指定暴力団山口組と分裂後に誕生した神戸山口組が勢力を争う中、山口組の篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体、弘道会(名古屋市)系の組幹部らが一般人に組に入るよう脅したとして、秋田県警は25日、暴力行為等処罰法違反(集団的脅迫)の疑いで6人を逮捕した。
逮捕されたのは、弘道会幹部で同会系金田組(秋田市)会長の金田守一(61)、同組幹部の後藤浩二(47)、横山秋夫(50)、本多哲(41)、組員の佐々木竜治(51)、無職の大森勝春(42)の6容疑者。
逮捕容疑は21日、秋田市山王の金田組事務所などで市内の30代の男性を取り囲み、「便所掃除から始めろ」「けんか(抗争)になったら行け」などと、組員になるよう脅迫したとしている。
秋田は東北で唯一、山口組系と神戸山口組系の組織が併存しており、県警は金田組が勢力拡大を図っているとみて警戒を強める。