2016
【フランクフルト時事】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が手掛けるソーセージが人気を博している。
社員食堂や、同社がスポンサーを務めるサッカーチーム「ウォルフスブルク」のホームスタジアムで販売。DPA通信によると、昨年は過去最高の720万本が売れたといい、排ガス不正で販売台数が落ち込んでいる本業より好調なようだ。
このソーセージは、カレー粉をまぶしたケチャップを付けて食べるドイツの国民的B級グルメ「カリーブルスト」。VWは1973年から生産しており、74年に発売した主力車「ゴルフ」より長い歴史を持つ。
南ドイツ新聞は19日、「(VWは)ソーセージの薫製でブナの木を燃やすが、排ガスが基準値を超えた事実は確認されていない」と皮肉っぽく伝えた。
2016
全国にラーメンブームを巻き起こし、日本のラーメンを豚骨に染めた伝説の店が「なんでんかんでん」だ。わずか13坪のお店は連日、環七に車を止めて訪れる客でにぎわった。その社長を務めるのが川原浩史氏(51才)である。2012年、環七本店は26年の幕を閉じ、残りの店も昨年ですべて閉じたと話す。川原氏が抱えた借金は最高時5億円とも報じられた。川原氏の今、そして当時のブームについて本人に直撃した。
――本店を閉めてから3年間、「なんでんかんでん」はどうなったのでしょうか?
川原:元々、私がやっていたのは本店の一軒だけでした。金沢の店は15年前から義兄がやっていました。本店閉店のニュースで見て、「なんでんかんでん」のラーメンをやりたいという人から、50件以上も問い合わせがあったんです。それで、福岡、山口、岡山、新潟、三重、群馬など、2年間で一気に支店やコラボ店が8店舗まで増えました。
――閉店前より店舗が増えてる!! 実は順調にラーメン経営をしていたということ?
川原:中には、そこそこの店もあったのですが、昨年、全て閉店したんです。
――なぜ?
川原:各店でスープを作っていたり、一部「なんでんかんでん」のレシピを元に工場にスープを作らせたたりと新しい挑戦を試みたのですが、他店舗展開を一気に出し急いだせいか、店舗ごとに味が違ったり、加盟者との意思の疎通がうまくいかずでした。その後も試行錯誤の結果、昨年おいしいスープができたんですよ。あと少し改良の余地がありますが…仕切り直すことにしたんです。
――「なんでんかんでん」の再スタートはいつ?
川原:今年の夏ごろを目途に復活を考えています。都内で場所を探していますよ。今度はね、豚骨ラーメン店だけでなく、ラーメン居酒屋、そして博多ちゃんぽんを展開していこうと思っています。
――ちゃんぽんにも進出するんですね。
川原:今度はちゃんぽんブームを起こしたいんです。長崎ちゃんぽんが一番有名だけど、ちゃんぽんは博多でも日常的な一般食なんです。関東には、あまりおいしいちゃんぽんがないなって、常々思っていて…。
2016
東京のベンチャー企業が4月からスナック菓子「社長チップス」を売り出す。ヒーローキャラクターやプロスポーツ選手のカード付き菓子と同様に、社長の写真カードが付くポテトチップスだ。しかし、世に変わった嗜好(しこう)を持つ人は多いものの、社長ファンや社長マニアはあまり聞いたことがない。一体、誰が買うのだろうか。【増田博樹/デジタル報道センター】
【本人写真カード入り】「イケメンチップス」
カードはタテ約9センチ、横約6センチのトレーディングカード型。登場するのは47都道府県から10人ずつ、計470人の主に中小企業の社長だ。裏面には社長や会社のプロフィールのほか、社長の「座右の銘」や「おすすめの本」「底力の源」などを記載。カードゲームさながらの「戦闘能力」も加えた。登場する社長の「知力」「人望」「プレゼン能力」「忍耐力」「気づかい力」など30項目について社長本人にアンケートし、点数化するという。
チップスの原料は国産(栃木県産)ジャガイモで25グラム入り。添加物は使わないなど安心・安全に気を配っている。会社経営はもちろん、地域貢献や従業員の雇用に日々奮闘する社長が流す汗と涙をイメージして、味は塩味。塩とCEO(最高経営責任者)を掛けている。
企画したエスプライド(東京都渋谷区)を訪ねた。よくある変わり種商品の一つなのだろうかとも思ったが、西川世一(せいいち)グループCEOに聞いてみると、発売の意図はいたって真剣だ。
「小さくても熱い思いで地域に貢献しようという企業は多い。しかし、そのような企業に限ってPR不足で、特に採用面で苦労しています。社長チップスを通じて、こうした企業を世に伝えることで我々も社会に貢献できるのではないかと考えました」(西川氏)
エスプライドの本業は、新しい菓子のプロデュースを通じた企業・団体のブランド力向上やPR支援で、こんな事例がある。ウェブサイト制作企業向けに、牛乳瓶をかたどった容器にあめを詰めたアイデア菓子を作った。企業はメールマガジンなどを通じて取引先向けに「牛乳瓶」に詰めた菓子をプレゼントし、その後「牛乳瓶の回収に行く」という約束を取り付けて営業マンが訪問。一時疎遠だった取引先からの受注に結びついた--。そんな成功例が数多くあるそうだ。
社長チップスの狙いも「コミュニケーションの道具」(西川氏)という点で似ている。エスプライドが最も期待するのは、カードに登場する社長の会社が採用活動で活用してもらうことだ。集まった学生にインパクトのある「企業説明資料」として配布し、その会社に関心を持ってもらえればという。さらに知りたいと思った学生向けには、エスプライドが登場社長にインタビューしたエピソードなどをウェブサイトに掲載してフォローする。他の活用法としては、取引先との打ち合わせや、営業の際に相手を和ませながら会社を理解してもらったり、キャンペーンでのプレゼント用にしたり、といったケースを想定している。
カードに登場するための条件も真剣だ。たとえ代表取締役でも副社長や専務は対象外(代表権のある会長は相談に応じる)。過去に会社が行政指導を受けたり、税の滞納があったりする場合もだめ。また、民事再生法や会社更生法の適用を受けるなど、再生手続き中の会社ではないことも条件だ。さらに、エスプライドによる独自の審査が加わるという。
消費者向けというより、きわめてまじめな企業向けの商品なのだ。しかし、個人的にこの手の商品は好きで、カードに書かれた「戦闘能力」を使って国盗りゲームみたいなこともできるかもしれない。一般には手に入らないのだろうか。西川氏によると、既にネット通販を通じて1個300円程度で販売が決まっているという。将来的には若者が集まる店舗での販売や、味を地域ごとに変えたご当地版社長チップスの展開も、と戦略を描く。
では、一般には売れるだろうか。同社には過去に似た事例がある。
同社は昨年春、社長チップスと似たコンセプトの「イケメンチップス」を発売。全国の企業に勤める、公私ともに「イケてる」一般男性80人がカードに登場する。チップスの味はさわやかな薄塩味だ。本来は社長チップスと同じ企業向け商品だが、テレビなどで取り上げられた効果で、ネット通販大手の楽天市場のランキング1位になったこともある。今も人気は衰えず発送が遅れ気味という。なお、企業で働く「輝く女性」がカードに登場する姉妹版「ピカジョチップス」も展開している。
社長チップスの勝算はどうか。西川氏は言う。「あると思います。社長は個性豊かな方が多いですし、イケメンとはまた違った角度で」
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発売は4月10日。語呂合わせで「シーイーオーの日」としてエスプライドが一般社団法人記念日協会に申請済みという。現在、47都道府県のうち東京都と大阪府でそれぞれカードに登場する10人がほぼ決まった。スタート時には各都道府県少なくとも1人の社長に登場してもらい、夏には470人が勢ぞろいできればという。カードに登場する社長の自薦、紹介も受け付ける。問い合わせはエスプライド(03・3479・3610)。
2016
国際線の定期運航を2010年に再開し、“日本の空の玄関口”へ返り咲いた羽田空港。機能アップに向けた懸案が18日、解消した。発着枠配分をめぐる日米両政府の合意により、需要が高い米東海岸と結ぶ昼発着の便が今秋にも実現する見通しとなった。国土交通省は、五輪イヤーの4年後までに発着枠のさらなる拡大を目指す。今後、その配分をめぐる全日本空輸と日本航空のさや当てが激しさを増すのは間違いない。
「日米の観光、ビジネス交流が一層盛んになる」。交渉妥結後、石井啓一国交相は期待を語った。利用しやすい昼間、都心に近い羽田からビジネス需要が多いニューヨークなどへの便が飛べば、出張などの利便性がぐっと高まり、航空各社にとっては「ドル箱路線」となる。
訪日観光への効果も見逃せない。米国からの客は昨年、100万人の大台を初めて超えたが、羽田から入国すれば49カ所と結ぶ国内線に乗り継ぎやすい。需要を当て込み、全日空と日航は全線1万円均一の訪日客専用プランを売り出した。観光消費の恩恵を各地方へ広げる一助となるだろう。
羽田の機能が高まれば、成田空港の地位は相対的に低下する。新滑走路の整備や、格安航空会社のさらなる就航増が課題だ。国交省幹部は「『成田対羽田』の勝負ではない。両者の強みを生かし、アジアからの乗り継ぎ需要を日本に取り込むことが重要」と指摘する。
今後は、両社に配分する発着枠数が焦点となる。欧州やアジア路線が対象となった13年の割当数は全日空が11便、日航が5便だった。今回も傾斜配分され、深夜早朝合わせて全日空4便、日航2便になるとみられる。
10年に経営破綻し、公的支援により再建した日航は、他社との公正な競争を確保するため、国交省の経営監視を受けている。傾斜配分はその一環だ。
同省が12年に日航への対応方針をまとめた通称「8・10ペーパー」の期限は16年度末までだが、ANAホールディングスの片野坂真哉社長は「競争環境の是正については、ペーパーの期限が終わっても主張し続ける」と、今月2日の会見で牽制(けんせい)。一方の日航は、「期間が定められているという理解だ」(乘田俊明専務)と18日の会見でかわした。国は、東京五輪が開かれる4年後までに羽田の発着枠をさらに53便程度追加する。両社は、その配分も視野に火花を散らし続ける。(山沢義徳)
2016
[18日 ロイター] - AFP通信によると、サウジアラビアのジュベイル外相は、同国として石油生産を減らす用意はないとの考えを示した。
【コラム】4人に1人が糖尿病のサウジ、原油安が医療予算を直撃
外相はAFPとのインタビューで「増産という点で他の産油国が制限を望んだり凍結で合意するのであれば、それは市場に影響を及ぼすかもしれないが、サウジに減産に踏み切る用意はない」と語った。
さらに「石油問題は需給や市場力によって決まるだろう。サウジは今後も自国の市場シェアを守るもので、これまでもそうしてきた」とした。