2016
劇団前進座の代表で、テレビドラマ「遠山の金さん捕物帳」の初代金さん役などでも知られる俳優、中村梅之助(なかむら・うめのすけ=本名・三井鉄男=みつい・てつお)さんが死去したことが19日、分かった。85歳。東京都出身。
昭和5年、前進座創立メンバー、中村翫右衛門(かんえもん)さんの長男として生まれ、9歳で4代目中村梅之助として初舞台を踏んだ。20年に同座研究生となり、全国各地の巡業などに参加する。45年、テレビドラマ「遠山の金さん捕物帳」で主役の初代遠山金四郎に抜擢(ばってき)され、一躍、お茶の間の人気者となった。その後、NHKの大河ドラマ「花神」で村田蔵六(大村益次郎)役、「伝七捕物帳」で伝七役など時代劇を中心に骨太の男たちを演じてきた。
50年代以降、創立メンバーに続く第2世代の中心として、父・翫右衛門さんの持ち役を受け継ぎ、同座の舞台を率いてきた。代表作は「勧進帳」の弁慶、「権三と助十」の権三など。平成18年5月、国立劇場で「魚屋宗五郎」の宗五郎を演じた。
舞台「一本刀土俵入」で5年度、前進座として第48回文化庁芸術祭賞(演劇部門)受賞。
長男は俳優の中村梅雀さん(60)。
2016
解散・分裂危機が報じられた5人組グループ、SMAPは18日夜、フジテレビ系「SMAP×SMAP」に生出演し、騒動を謝罪するとともに活動継続を表明した。一連の騒動は芸能ニュースの枠を超え、一般紙やNHK、海外メディアも報道するなど社会に大きな影響を与えた。「国民的スター」の存在感が皮肉な形で証明された一方、詳しい説明を避けたメンバーの姿がファンらの新たな困惑を招いているようだ。
「SMAPが空中分解になりかねない状態だと思った」「何があっても、ただ前を見て進みたい」
木村拓哉さん(43)は番組内で、こう決意を表明。草なぎ剛さん(41)は「(事務所社長の)ジャニー(喜多川)さんに謝る機会を木村君がつくってくれた」と語ったが、ほかに事態の経緯などをめぐる説明はなかった。
■瞬間視聴率37%
ビデオリサーチ(東京)によると、番組の平均視聴率は通常の3倍近い31・2%(関東地区)。5人が最後に頭を下げた午後10時22分には瞬間最高37・2%に達し、SMAPへの視聴者の関心の高さを裏付けた。
騒動は13日に発覚。グループを支えてきた女性マネジャーがジャニーズ事務所を近く退社し、木村さんを除く4人が独立を検討しているという内容で、事務所側も協議の事実を認めた。
ファンの間ではヒット曲「世界に一つだけの花」の購買運動が拡大。フジには番組存続を望む8千件近い意見が寄せられ、他局の幹部は「『テレビ局の力で解散を阻止して!』という声もあった」と明かす。波紋はスポンサーや政界へも広がった。
法政大の稲増龍夫教授(メディア文化論)は「SMAPはテレビを通じて世代を超えて親しまれ、あって当たり前の空気のような存在になっていた。それがなくなるかもしれないという危機感が、存在の大きさを再認識させた」とみる。
■ファン困惑残る
一方、番組で各メンバーが険しい表情で言葉少なに謝罪を重ねたことに対し、インターネット上では「公開処刑」「5人がかわいそう」といった声も上がっている。上智大の碓井広義教授(メディア論)は「騒動を沈静化するための謝罪に映り、今後もこれまで通り活動できるという確証を得られなかった」と指摘。「報道でいろいろな内部情報が交錯したが、真相は分からず、『簡単には辞められない』という後味の悪さが残った」と話している。(三品貴志)
2016
SMAPの5人が今回の解散騒動について行った謝罪は、アイドルとしては異様なものだったと違和感を訴える声がネット上で相次いでいる。ジャニーズ事務所が謝罪させた形だが、本当は逆ではないかとの声が多いのだ。
「反逆」「公開処刑」...。5人の謝罪を受けて、2016年1月19日の夕刊紙各紙は、こんな大見出しを立てて、その模様を報じた。全員、黒づくめのスーツ姿で、残留にこだわった木村拓哉さん(43)以外は、こわばった表情を浮かべていたからだ。
■メリー喜多川副社長が謝罪すべきだ
リーダーの中居正広さん(43)が右端にされたことについて、「降格」と報じる向きもあった。最も独立に熱心だったともされており、処分に近いのではないかということだ。
しかし、そもそも騒動の発端は、事務所のメリー喜多川副社長(89)の「パワハラ」まがいの発言にあったとされる。
週刊文春の15年1月29日号によると、メリー副社長は、自分の娘と事務所内で対立しているとされる女性マネージャーを取材現場に呼びつけ、「対立するならSMAPを連れていっても今日から出て行ってもらう。あなたは辞めなさい」と恫喝した。「だったら、どうぞ自分のところで別に(会社を)作ってください」とも言い切っている。
報道によると、これでこじれていた関係が悪化し、女性マネージャーはこの年秋ごろからSMAPを連れて独立しようと動いた。木村さん以外の4人も事務所に退社の意思を伝え、それが報道で発覚して騒動になっていった。
こうしたことが事実だとすると、女性マネージャーや4人は、メリー副社長に言われたように単に移籍しようとしたに過ぎないことになる。
それだけに、ネット上では、「なぜSMAPが謝らなければならないの?」「事務所が会見すべきでは」「メリー喜多川氏がむしろ謝罪しろ」といった声が相次いでいる。
著名なブロガーからも、SMAPの謝罪放送について疑問視する指摘が出た。
ITコンサルタントの永江一石さんは、自らのブログで、「今回のことは、だれがなんといおうがジャニーズという会社の中の社内問題に過ぎない」としたうえで、こう言う。
「社内会議だからまだいいわけで、あれをマスコミ呼んでテレビの前でやったら間違いなく『この会社馬鹿だろ』って言われて炎上です」
「一般の常識では皆さまにご迷惑、ご心配おかけしましたってテレビの前で謝罪するのは経営者の仕事です。管理責任、経営責任だからです」
つまり、今回の場合は、謝罪するのは「社員」のような立場のSMAPではなく、経営者のメリー副社長らであるべきだというわけだ。
芸能プロ事情にも詳しい紀藤正樹弁護士はブログで、タレントの独立を事実上許さない「事務所縛りの問題性」を指摘した。「労働基準法上も、独占禁止法上も、不正競争防止法上も、多くの法的問題をはらんでいる」として、事務所縛りは止めて、「プロデュース料やアイデア料、著作権料などの金銭解決で行うべき」だと言う。
芸能人の労働組合があるハリウッドでは、すでにそうなっているそうだ。紀藤弁護士は、「芸能人の事務所縛りは、日本に、はびこる巨悪の一つ」だとして、「SMAP問題は、芸能事務所縛りの問題が、世に明らかにされ、その問題性を皆で議論する絶好の『機会』でもありますし、世論の力で、日本の芸能界を、近代化する『機会』でもあります」と提言している。
2016
15日の大井競馬5Rで7頭が落馬する事故がおきた。3コーナーでアエノブリザード(滝川寿)が右第一指骨粉砕骨折を発症して転倒。直後を走っていた、ネロフレイバー(本橋孝)、スマートウインザー(柏木健)、マグネイト(高橋昭)、トランスフォンテン(有年淳)、ヘルキャット(江里口裕)、ラッキーハンター(本田重)が、避けきれずに落馬した。7人の騎手はいずれも意識はある。
滝川寿は頭部、右上肢、左上下肢、左腰部打撲、頚椎捻挫、柏木健は頚部捻挫、有年淳は左側胸部、頚部打撲、本橋孝は右左足背部打撲で、その後のレースは乗り替わった。また、落馬した馬を避ける際、馬と接触した山崎誠は、3着入線も、左上肢受傷打撲の診断で乗り替わりとなった。
大井競馬場では、昨年11月23日、同7月6日にもそれぞれ5頭が落馬する事故があった。主催者側には、内回りのフルゲート頭数の再検討など、安全面の配慮が求められそうだ。
2016
日本スケート連盟は15日、フィギュアスケートの元世界女王の浅田真央(25)=中京大=が、代表に選出されていた2月の四大陸選手権(台湾)を辞退したと発表した。
補欠の村上佳菜子(中京大)が代わりに出場する。辞退の理由については「(3月の)世界選手権に向け、集中したトレーニングを行うため」としている。